神アプリ「タウンWiFi」で通信制限、速度制限が回避できる

スマートフォンで利用される動画やゲームなどのコンテンツは大きな通信容量を必要とし、さらに今後もこれらのサービスのコンテンツがより拡充され、高品質になっていくことを考えると、通信制限、速度制限とのバランスがとれなくなってくるのは目に見えてくる。実際に、各携帯キャリアやMVNOを提供する企業は、より大きな容量を利用できるサービスを展開し始めた。

そんな中、街中の無料WiFi群を上手く利用して、スマートフォンの通信制限や速度制限を回避することができるのが、タウンWiFiだ。その強みは、JRや西武、東武、地下鉄といった鉄道各社、あるいはコンビニ、マクドナルドにスターバックスといった街中にある多くの店舗をカバーしていることと、ユーザーにwifiへの切り替えを意識させることなくスムーズにネットワーク移行できることだろう。

最近では、韓国のwifiスポットが追加され、さらにユーザーからのリクエスト機能も実装された。現在の登録wifiスポットは21万件を超え、月間4000万回接続されているという。今後の展望として、数年以内に海外30カ国に広げることを計画しているというタウンWiFiは、日本最大級のスタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo 2016」で、審査員特別賞を受賞した。

しかし、ネット上での反応は賛否が分かれている。

ユーザーの視点から言うと、通信容量が節約できている点は利用するメリットは大いにあるといえる。一方で、セキュリティの視点から言うと疑問が残る点もある。接続がスムーズなのがタウンWiFiのメリットであるが、そのメリットさがデメリットになっており、現在どこに繋がっているのかの意識を希薄化させてしまう。接続しているwifiが大手チェーンのものであれば、比較的信頼して利用できそうだが、使用するユーザー側が、利用するWiFiスポットを管理したり、WiFiスポット中には、セキュリティ的に心配なサイトやサービスを利用しないなどといった配慮が必要になってくる。

また、ビジネスモデルにも批判の声はある。タウンWiFiは、言わばユーザーとWiFiスポットのブリッジであり、wifiを利用するユーザーも、スポットを提供する企業側も、どちらもタウンWiFiによってメリットを享受できなければならない。しかし、いくつかのWiFiスポットは、事前に会員登録し、利用規約をチェックした上でWiFiを使用することになっているが、ユーザー側がどこの企業のWiFiを利用しているのか、あるいは、どこの会員に登録をしたのか意識的に覚えていなければ、企業が期待している効果を提供しているとは言えず、タウンWiFiが間に入ることによって、企業は顧客獲得機会を逃しているかもしれない。その結果が、セブンの公衆無線LAN「7SPOT」の通信遮断だろう。

無料WiFiのデメリットを意識して、既存のキャリア通信と上手く使い分けられるのであれば、タウンWiFiはあなたにとって味方になってくれるだろう。

ネット上のみんなの反応